知らないうちに口臭の原因に?【原因となる細菌と効果的な予防法】
こんにちは。
大阪市北区 東天満 地下鉄南森町駅・JR大阪天満宮駅からすぐにある 増田歯科・矯正歯科です。
コロナ禍でのマスク生活があけ、「最近、口臭が気になる」と感じている方は多いのではないでしょうか?
特にビジネスパーソンにとってお口の臭いは、仕事の人間関係やパフォーマンスにも影響を与える可能性があるため、気を使う場面が増えたかと思います。
口臭はただの「気になるニオイ」ではなく、口腔内に潜む細菌が大きく関係していますが、原因を理解して適切な対策をすることができれば対策できます。
今回は、口臭の原因となる細菌の種類を解説し、どのように予防できるかについてお話しします。
口臭に悩んでいる方はぜひ参考にされてみてください!
1,口臭を引き起こす細菌の種類とその働き
2,口臭の予防法:日常生活でできる工夫
3,増田歯科・矯正歯科でできる口臭対策
~まとめ~
1,口臭を引き起こす細菌の種類とその働き
口臭は、口腔内に存在する細菌が食べかすや細胞の死骸を分解する過程で発生します。
これらの細菌は、酸素が不足した環境、つまり歯茎や歯の間、歯周ポケット内で特に活発に繁殖します。
その結果、揮発性硫化物(VSCs)という悪臭成分が発生し、これが口臭の原因となります。
口臭の原因となる細菌は、さまざまな種類がありますが、その中でも特に重要なのは、嫌気性細菌です。
以下では、口臭を引き起こす代表的な細菌について詳しく解説します。
これらの細菌は、歯周病を進行させる原因にもなるため、口臭対策を考えるうえでは非常に重要な要素でもあります。
①ジンジバリス菌(Porphyromonas gingivalis)
ジンジバリス菌は、歯周病の最も代表的な原因細菌の一つです。
この細菌は、歯周ポケット(歯と歯茎の間にできる溝)内に多く生息しています。
歯周ポケットが深くなると、ジンジバリス菌はさらに活発に活動し、歯茎を炎症させる原因となります。
この炎症が進行すると、歯茎が赤く腫れる、出血するなどの症状が現れ、歯周病が悪化します。
歯茎の炎症が進行することで、ジンジバリス菌が分解した物質から発生する揮発性硫化物が口臭の原因となります。
この細菌が引き起こす口臭は、歯周病が進行することにより、ますます強くなる傾向があります。
そのため、歯周病の治療が必要となります。
②タラナエラ菌(Tannerella forsythia)
タラナエラ菌もまた、歯周病の進行に深く関わる細菌であり、口臭の原因の一つとされています。
この細菌は、歯周ポケット内で繁殖し、歯茎の炎症を悪化させることがあります。
タラナエラ菌は、特に深い歯周ポケット内に多く見られるため、歯周病が進行した場合、タラナエラ菌が原因で強い口臭が発生することがあります。
また、歯茎の免疫に悪影響を及ぼし炎症反応を引き起こすことで、歯周病をさらに進行させます。
このため、タラナエラ菌による口臭を抑えるためには、歯周病を早期に発見し、適切な治療を行うことが重要です。
③フィルミクス菌(Fusobacterium nucleatum)
フィルミクス菌は、歯周ポケットや歯垢の中で発見される細菌であり、歯周病が進行する原因の一つです。
歯周病の炎症を悪化させるだけでなく、その活動によって発生した悪臭成分が口臭を引き起こします。
他の歯周病を悪化させる細菌の中でも特に悪臭を強く発する細菌で、歯茎や歯周ポケットの炎症が進行すると、その口臭はますます強くなることがあります。
フィルミクス菌は、歯茎の免疫システムを攻撃し、細菌感染が広がりやすくなるため、歯周病の早期治療が欠かせません。
フィルミクス菌による口臭は、しっかりとしたケアを行うことで予防することができます。
④黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)
黄色ブドウ球菌は、口腔内に常在する細菌であり、通常は健康な口腔環境においては問題を引き起こしません。(常在菌といいます)
しかし、免疫力が低下している場合や、口腔ケアが不十分な場合に増殖しやすくなり、口臭の原因となります。
特に、ストレスや不規則な生活習慣が続いていると、黄色ブドウ球菌が増えることがあります。
この細菌は、食べかすや歯垢を分解することで口臭を発生させるため、口腔内が清潔でないと口臭が強くなることがあります。
黄色ブドウ球菌による口臭を防ぐためには、適切なセルフケアとストレス対策を踏まえた生活習慣の改善が必要です。
⑤アクチノバチラス菌(Actinobacillus actinomycetemcomitans)
アクチノバチラス菌は、歯周病の原因となる細菌であり、口臭の発生に関与しています。
歯茎に炎症を引き起こし、歯周病を進行させる要因となるので、進行している場合は特に増殖して強い口臭が発生します。
そのため、歯周病を早期に発見し、治療を行うことが、口臭予防には非常に重要です。
2. 口臭の予防法:日常生活でできる工夫
口臭の原因となる細菌の増殖は、適切なケアで予防することが可能です。
以下の方法を実践することで、口臭を予防し、健康なお口の環境を維持しましょう!
①正しい歯磨き
毎日の歯磨きは口臭予防の基本です。
歯ブラシで歯と歯茎を丁寧に磨き、歯垢や食べかすを取り除きましょう。
歯ブラシを使う際は、歯茎を傷つけにくい柔らかめの毛先の歯ブラシを使用し、優しく円を描くように磨くことが大切です。
②デンタルフロスの使用
歯ブラシのみのお掃除では、汚れの6割程度しか落とせません。
毛先の届かない歯と歯の間は、デンタルフロスを使って残った食べかすや歯垢を取り除きましょう。
③定期的な歯科受診
歯科医院で定期的にクリーニングを受けることで、歯石や歯垢を取り除き、口臭を予防できます。
また、虫歯や歯周病が進行していないかチェックし、お口のトラブルを早期発見することができます。
④水分補給と口内乾燥の予防
菌は乾燥した環境を好むので、お口の中が乾燥すると繁殖しやすくなります。
日常的にこまめに水分を摂ることで、お口のの乾燥を防ぎ、細菌の活動を抑えることができます。
番外編:食生活の改善
食生活も口臭に大きな影響を与えます。
特に、にんにくやネギなど、強い臭いを発する食品を摂取した後は、口臭が強くなることがあります。
食後に緑茶を飲むなど、口臭を抑える食品を摂取すると効果的です。
3,増田歯科・矯正歯科でできる口臭対策
増田歯科・矯正歯科では、患者様お一人おひとりに合わせた口臭予防と治療を提供しています。
特に、歯周病の治療に力を入れており、早期発見と適切な治療で、口臭を根本的に解決するサポートをしています。
・歯周病予防と早期治療
検診で歯周病を早期に発見し、予防・治療を行います。
歯周病が進行すると口臭が強くなるため、定期的なチェックとプロフェッショナルなクリーニングで、口腔内を常に清潔に保ちます。
・食生活のアドバイス
当院は患者様の歯の健康を守るために、予防歯科を徹底しています。
お口の予防はもちろん、管理栄養士が生活習慣に関するアドバイスを行っており、皆さまの身体全身の健康をサポートしています。
・自分の歯を守る治療法
自分の歯は一生ものです。当院では、「できるだけ自分の歯を残す治療(※)」を提供しています。
歯周病が進行しても、可能な限りご自身の歯を抜かずに治療できる方法を患者様と一緒に選択し、歯の健康を長期的に守ります。
(※)症例によって診断は異なります。残すことによって更なるお口のトラブルを招くケースなど、デメリットが大きい場合は抜歯をご提案させていただきます。詳しくはお問い合わせください。
また、唾液の成分検査では口臭の値を数値で確認することができます。
口臭だけでなく虫歯や歯周病のリスクもわかるため、初診ではほとんどの患者様が受けられています。
検査料500円、10分ほどで結果も出てきますので、気になる場合はお気軽にお声がけくださいね。
~まとめ~
口臭を引き起こす細菌は、主に歯周病に関連する細菌です。
これらの細菌を予防し、口臭を抑えるためには、正しい歯磨きや定期的な歯科受診が欠かせません。
増田歯科・矯正歯科では、みなさまの健康なお口の環境を守るお手伝いをしています。
口臭に悩んでいる方、歯周病が進行しているかもしれないと感じている方は、ぜひ一度お越しください。
お口のニオイは親しい間柄であってもなかなか相談しづらい話題ですが、お口のプロである私たちには、遠慮せずにお気軽にご相談いただければと思っております!
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