〇〇するとNG!【虫歯にならない子に育てる方法】
みなさん、こんにちは。
大阪市北区 南森町にある歯医者さん 増田歯科・矯正歯科の理事長 歯科医師の 増田です!
歯医者さんにくるおうちの方とお話ししていると
「嫌がる子どもを歯医者さんに連れて行くのが大変」
「ちゃんと毎日歯磨きしているはずなのになんで虫歯に‥?」
「歯磨き以外の虫歯予防って何すればいいの?」
こんな声をよく耳にします。
そもそも、虫歯の原因ってどこからくるのでしょうか?
本日はそんな疑問と対策についてお答えします!
1、大人も子どもも、原因は”菌”
2、虫歯と歯周病の違いって?
3、虫歯のメカニズム
4、歯周病のメカニズム
5、予防方法
6、「歯磨き好きな子」に育てるコツ
7、まとめ
1、大人も子どもも、原因は”菌”
むし歯や歯周病は、無視すると歯を失ってしまう恐ろしい病気です。
これら病気は、口の中に入り込んだ細菌が増殖することによって引き起こされています。
では、その原因となる菌はどこからきているのでしょうか?
実は、生まれたばかりの赤ちゃんは、虫歯菌にも歯周病菌にも感染していません。
子どもの頃の菌への感染経路の一つとして、親から子供への伝染があげられます。
シチュエーションとしては、
・大人の食べかけの食材を与えること
・食器やスプーンなどを共有すること
・キスをすること
などがあげられます。
食材を冷ますために息を吹きかけた際に唾液が食材に飛沫して伝染する場合もあります。
そして残念ながら、一度感染してしまった菌をお口の中から完全に追い出すことは難しいのです。
2、虫歯と歯周病の違いって?
虫歯と歯周病は両方とも口の中の病気ですが、状態が異なります。
虫歯は、糖分を摂取することにより口腔内の細菌が増殖し、
酸を分泌することで歯の表面に穴が開いている状態のことです。
初期の段階では痛みを感じず、進行すると違和感や痛みが生じることがあります。
更に進行が進むと、穴が歯の根っこの部分まで達することもあり、
最悪の場合は歯が抜け落ちてしまうこともあります。
一方で歯周病とは、歯茎を取り囲む歯槽骨と呼ばれる組織の炎症です。
歯茎が腫れて赤くなり、歯磨きや食事中などの弱い刺激でも出血します。
進行により、歯茎が歯から離れ、歯槽骨と呼ばれる歯を支えている骨が溶けて歯がグラグラと揺れ始めます。
強い口臭も症状の一つであるほか、健康上の問題だけでなく、歯並びや噛み合わせにも影響します。
つまり、虫歯は歯の表面に穴を開ける病気であり、
歯周病は歯とその周りの組織を攻撃する病気であると言えます。
これらを予防するには、メカニズムを知って置くことも必要です。
3、虫歯のメカニズム
口の中に住む虫歯菌たちは、磨き残しなどでお口に残る糖分を材料として酸を作り出します。
そしてこの酸は、歯の表層にある硬いエナメル質と呼ばれる組織を溶かし
私たちはこの溶けた部分を「虫歯」と呼んでいます。
進行が進んでエナメル質が溶けきってしまうと、
その下の象牙質と呼ばれる柔らかい組織、さらには歯髄と呼ばれる歯の神経まで、細菌の感染が進行します。
初めは無症状でも、進行によって虫歯が神経の部屋に近くなれば近くなるほど、
痛みを感じやすくなります。
そしてこの虫歯には人によって「なりやすさ」が違ってきます。
「なりやすさ」を決める要因としては
・菌の数
・菌の種類(虫歯菌にもいくつか種類があります!)
・糖分の摂取頻度
・唾液の量や質
などがあげられます。
記事冒頭での「歯磨きしているのに虫歯になるのはなぜ?」という声は、こういった要因が大きいことが考えられます。
私たち歯医者さんは個人ごとのこういったリスクをもとに、
一人ひとりに沿った予防プログラムやセルフケア方法をお伝えしているのです!
4、歯周病のメカニズム
歯周病になる原因は、いくつかの要素があります。
① 歯垢の蓄積
歯磨きをしなかったり、不十分な歯磨きを続けたりすることで、口腔内に歯垢と呼ばれる汚れが溜まっていきます。
歯垢は、細菌や食べ物のかすなどからできており、歯や歯茎に付着します。
②細菌の増殖
歯垢の中に住む細菌は、糖分をエサとして増殖します。
そして細菌が増えると、お口の中に炎症を引き起こす有害物質を放出します。
これらの物質は、歯茎の炎症や骨の破壊を引き起こします。
③歯垢の硬化
歯垢が歯と歯茎の間に残っていると、時間の経過とともに硬くなり、歯石と呼ばれるものに変わります。
歯石は、歯磨きやフロスをしても取り切れないため、細菌が更に増殖し、炎症を引き起こす原因になります。
歯石を取ろうと思うと、歯科で専用の器具を使用する必要があります。
④歯茎の炎症
炎症を引き起こす有害物質により、歯茎が腫れたり、赤くなったり、出血したりすることがあります。
5、予防方法
①正しい歯磨き方法を知る
歯磨きをすることは、虫歯予防の最も重要な方法の一つです。
子どもの頃から、正しい歯磨き方法や成長に応じたケアグッズを知っておくことが大切です。
歯医者さんでは、お子様のお口やそれぞれの成長段階にあった歯磨き方法をお伝えしております!
②飲食の内容に気をつける
食後1〜2時間ほどはお口の中が酸性の状態になります。
この酸性になっている時間帯は虫歯になりやすい時間帯ですので、できるだけ短くすることがポイントとなります。
・砂糖を含むお菓子やジュースの補給には気をつける
(特にアメやキャラメルなどの粘着性の高いお菓子は要注意です!)
・こまめにお水やお茶での水分補給をする
・かみごたえのあるものをおやつにして唾液の分泌を促す
・おやつの時間を決めてダラダラ食べを防ぐ
なども効果的です!
③歯医者さんの定期検診
虫歯に限らず、歯並びや噛み合わせにおいても早期発見早期治療は大事になります。
特に乳幼児期はその後のお口の状態やお顔立ち、健康状態にも関わってくる重要なポイントがいくつかあります。
当院では、0歳の段階から半年に1回は歯科医師による検診を受け、
虫歯やお口の成長状態を確認することをオススメしています。
④フッ素処置を受ける
適量のフッ素には、歯を強化し虫歯の発生を抑える効果があります。
特に子どもの歯は永久歯に比べて柔らかいため、虫歯の進行が進みやすいといえます。
たまに「フッ素は体に悪いと聞いたが、塗って大丈夫なのか?」と心配されるお声もありますが
あくまでもそれは”一度に大量に摂取した場合”です。
量にすると、歯磨きチューブ2本分を一気に摂取するくらいの量で健康を害するとのデータもあります。
身近な塩や水でさえも大量に摂取をすれば健康に害が出ますので、
歯医者さんで予防のために適量を使用するのであれば心配ございません。
⑤歯磨きの後に水で口をすすぐ
歯磨き後に口をきちんとすすぐことで、歯の表面に残った糖分や歯垢を洗い流すことができ
虫歯の発生を予防できます。
歯医者さんで楽しく、グチュグチュペ〜のトレーニングをすることも一つの方法です!
6、「歯磨き好きな子」に育てるコツ
歯磨きに対して抵抗のない子にするには、いくつかのポイントがあります。
①早期に正しい歯磨きの方法を教える
子どもは「自分ですること」に喜びや満足感を感じます。
歯磨きにおいても、自分で上手にできると楽しくなるので、
正しい歯磨き方法を教えてあげると自ら進んでしてくれることも。
お口の中にブラシが入ることに慣れるためにも、できるだけ早期からのトレーニングが有効です。
当院では、「赤ちゃん歯科」の診療をしており0歳からの受診をおススメしています!
(生後半年後くらいから、正常な歯並びやバランスの取れたお顔立ちのためのコツをお伝えしています!)
②歯磨きを楽しいものにする
歯磨きが楽しいという感覚を持つために、
歯磨き中に楽しい音楽を流してみたり、
洗面所を楽しく飾り付けてみたりなどの色々な刺激を与えます。
③おもちゃや本を持って一緒に歯磨きをする
おもちゃや本を持ってお風呂で一緒に歯磨きをしてみたり、歯磨きをする時間を共有したりすることで、
おうちの人とのコミュニケーション機会の一つとなり歯磨きが好きになります。
④定期的に歯医者に行く
歯医者に行くことで、正しいケア方法を知るだけでなく歯磨きの重要性を認識することもできます。
おうちの人ではない、歯医者の先生や衛生士からたくさん褒めてもらうことで成功体験ができ
自ら進んで歯磨きをしてくれるようになることも。
⑤たくさん褒める
お子さんが歯磨きを上手にできたとき、
自分から進んで歯磨きをしたとき、
その行動をたくさん褒めてあげましょう。
褒められることで、子供は自信を持って歯磨きをするようになり
歯磨き=いいことだ! という認識にもつながります。
7、まとめ
予防のためには、歯科医院でのチェックアップや歯磨きを日常的に実施する必要があります。
口腔内の細菌を減らすことが大切です。
口内衛生用品やおやつの選び方も注意しましょう。
家族やパートナーと協力してお互いに気を遣いながら生活することは感染を予防する助けにもなります。
口内に異常を感じた場合は、早めに歯科医院を受診しましょう。
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