【矯正専門医が解説!】口ゴボを治すとほうれい線が目立つ!?
こんにちは。
大阪市北区 南森町 増田歯科・矯正歯科で矯正治療を担当しております 歯科医師の増田です。
「口ゴボを改善するために矯正をすると、ほうれい線が目立ちやすくなりますか?」
と歯並びのご相談に来られる患者様がいらっしゃいます。
確かに、口ゴボもほうれい線もお顔の見た目に大きな影響を与えるため、気になる項目ですよね。
今回は、矯正治療と「口ゴボ」「ほうれい線」の関係について解説します。
1,口ゴボとは?
2,口ゴボの原因
3,口ゴボは歯列矯正で治る?
4,ほうれい線の原因
5,矯正治療とほうれい線の関係
~まとめ~
1,口ゴボとは?
口ゴボとは、唇を上下閉じた状態でお顔を横から見たときに、鼻と顎に対してお口元が盛り上がっている状態を指します。
一般的には、お口元を横から見た場合、唇が鼻先と顎を結ぶ線の内側にある状態が美しいライン(Eラインのベストバランス)といわれていますが、口ゴボの方はラインよりも唇が前に出ている状態です。
欧米人に比べて鼻が低いアジア人の方が比較的多く見られ、歯並びだけでなくお顔立ちの面で見た目を気にされている方も少なくありません。
2,口ゴボの原因
口ゴボは歯並びと骨格バランスによるため、「上顎前突(上の歯の出っ歯)」「上下顎前突(上下の歯の出っ歯)」に起こりやすい症状です。
原因は、大きく分けると2つあります。
遺伝・生まれつきの問題からなる先天的なものと、日常的な癖や習慣などの後天的なものです。
【先天的原因】
・1本1本の歯が大きい
・顎の骨の大きさ(骨格に対して大きい、小さい)
・上下の顎の骨のバランス
【後天的要因】
・舌で歯を押す癖
・指しゃぶり(~4歳ごろまでは様子を見てOK。5歳以降でも治らない場合。)
・口呼吸
・鼻炎などのアレルギー
・悪い姿勢(猫背など)
これらの要因が絡みあって、鼻と顎に対して口元が前に突出した状態になり、Eラインのバランスが悪くなってしまうのです。
3,口ゴボは歯列矯正で治る?
口ゴボは歯並びや骨格バランスで起こっている場合が多いため、ほとんどのケースは矯正治療で治すことができます。
お口の状態から、
・「歯列矯正」のみで改善が可能なケース
・「歯列矯正」に加えて「外科処置」が必要なケース
に分けられます。
「歯列矯正」のみで改善が可能なケース
骨格は問題なく、出っ歯になっている原因が歯の大きさや歯並びのみにある場合は、矯正治療で整えることで治すことができます。
歯列矯正には大きく分けて2つの方法があります。
- インビザライン:透明なマウスピースを定期的に交換することで歯並びを改善します。
- ワイヤー矯正:歯にブラケットと呼ばれる装置を付け、定期的にワイヤーを交換することで歯並びを改善します。
これらの方法は、お口の環境に応じて「抜歯」の処置を伴う場合もございます。
「歯列矯正」に加えて「外科処置」が必要なケース
歯の大きさや歯並びに加え、骨格の問題が大きい場合は、顎の骨を治療することが根本的な解決につながります。
- 骨切り手術:顎の骨の大きさを修正する手術。
その他、歯科領域の歯並びや顎の骨だけでなく鼻や顎の骨格にも問題がある場合は、「歯列矯正」と「美容医療」の両方を受けることで理想的なEラインを作るという治療法もあります。
口ゴボは見た目の問題だけでなく虫歯や歯周病のリスクも高いことから、将来的に歯の寿命が短くなるという機能面での問題もあります。
また、かみ合わせのバランスが悪いケースも多く、顎に無理な負担がかかり続けることで顎関節症を発症するリスクも高くなります。
そのため、気になる場合は一度歯医者さんに相談に行かれることをオススメしております。
4,ほうれい線の原因
ほうれい線には、加齢や肌の乾燥以外にも、いくつかの原因があります。
ここでは、歯科の観点から見た原因について解説します。
①口呼吸
お口の状態によって、唇を適切に閉じることが難しい場合があります。
なかでも出っ歯(上顎前突)とよばれる状態では、意識をしておかないといつもお口が開いてしまう、という方も少なくありません。
これにより、口呼吸や低位舌(だらんと下がった舌)を引き起こすことが多く、結果として周囲の筋肉の筋力が低下してしまいます。
筋力が低下してしまうことで顔のたるみに繋がり、ほうれい線ができる理由となる場合があります。
②歯並びやかみ合わせが悪い
悪いかみ合わせで食事の際に顎の骨に過度な負担がかかる状態が長期に続くと、顎関節の歪みや変形を引き起こすことがあります。
このような変化は、顎の位置の変動につながることがあり、進行することで目や鼻の位置のズレなどパーツのズレを引き起こし、ほうれい線の発生や深さの左右差にも影響を与えることがあります。
その他、日常的な癖(片側噛み、肘付き、丸のみ癖、姿勢の悪さ)などもほうれい線の発生に関与しています。
5,矯正治療とほうれい線の関係
口ゴボはお口を閉じようとすると日常的に口周りの筋肉や皮膚が引っ張られている状態です。
口ゴボの矯正治療では、もともと前に出ている口元をバランスのいい状態にするため後ろに下げることが多く、それに伴って今まで引っ張られていた皮膚が余ってしまうこともあるため、矯正前と比べてほうれい線が目立ってしまう、ということが起こってしまうのです。
せっかく理想的なEラインを手に入れたのに、ほうれい線ができてしまうとまた別のお悩みになってしまいますよね。
当院では、このような状態になることを予防するために下記のような対策をおこなっております。
①精密検査での骨格分析
ほとんどの矯正クリニックでは治療の前に精密検査を行いますが、実はその内容に関してはクリニックごとに違いがあります。
当院ではCT診断や顔貌写真と骨格セファロレントゲンを用いた診断など9種類の資料を用いて事前に詳しく分析することで、患者様にとって審美面でも機能面でもベストな治療法をご提案しております。
矯正治療を迷っている方も事前に治療のゴールをイメージできるため、検査後にお話を聞かれてから治療をするかしないかを判断していただけます。
②美容医療
当院では高品質で安全性の高いヒアルロン酸「テオシアル」を用いた施術もご準備しております。
すでにほうれい線が目立ってしまっている場合や、矯正治療によりどうしても多少のほうれい線の発生が避けられない場合などにオススメです。
※ヒアルロン酸はもともと体内でもつくられる成分なので比較的安全な施術ではありますが、体質や治療内容によって副作用が起こる可能性がございます。当院では、事前に担当医による診断とカウンセリングを受けていただいております。
③サプリメント
人間の体は摂取した栄養で作られているため、ハリのあるお肌を維持するためには内側からのケアも重要です。
当院で取り扱いしているサプリメントは、高品質かつ安全性の高い医療機関専売のものです。
栄養のプロ、管理栄養士が在籍しており、お悩みに合わせてサプリメントを一緒にお選びいただけます。
~まとめ~
口ゴボもほうれい線も、歯並びと同じようにお顔の印象に関わるお悩みの一つですよね。
口ゴボを矯正治療で治す場合、お口の環境によっては矯正前と比べてほうれい線が目立ってしまうこともございます。
ですが、いくつかの工夫によって事前に予防したりカバーしたりすることが可能です。
矯正治療で歯並びやかみ合わせ改善だけでなく、理想的なEラインを手に入れて、横からのお写真も自信をもって撮れるお口を目指しましょう!
当院では、口ゴボを含むお口元に関するご相談を随時受け付けておりますので、お気軽にお問い合わせください!
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