【小児歯科Q&A】親の歯並びは遺伝する!?etc.
こんにちは。
大阪市北区 南森町 増田歯科矯正歯科で理事長をしております歯科医師の増田です。
近年、口呼吸やお口ポカン、発音や発語の困難、食べ方の乱れ、舌の位置の異常など、
お口の機能に関する問題を抱えるお子さんたちが増えてきています。
その原因は1つではなく、さまざまな要素が絡みあって引き起こされます。
これらの症状を持つお子さんたちは「口腔機能発発達不全症」と診断されることがあります。
問題を放置してしまうことで、口呼吸になってしまい
・あごの正常な成長が阻害
・歯並びの悪化
・顔の形への影響
・鼻腔や気道が狭くなり呼吸がしずらくなる
・お口が乾燥し、風邪をひきやすくなる
・口臭がきつくなる
・虫歯や歯周病になりやすい
など、お子さまの将来のお口の健康だけではなく、全身の健康に大きな影響を与えてしまいます。
私たちは、口呼吸や指しゃぶり、舌などの異常な動きを改善することによって歯並びを治す、口腔筋機能療法(MFT)を行っております。
歯並びが悪くなる原因の多くは、飲み込む時の異常な舌の動きや口の周りの筋肉(口輪筋)をうまく使えていないことからきています。
舌や口輪筋などの動きが不十分になると、歯や歯を支えている骨の部分に影響を与え、出っ歯や受け口、開口などの悪い噛み合わせにつながってしまいます。
ですので、MFTの過程で口の周りの筋肉をトレーニングすることにより、歯並びの改善や矯正治療後の後戻りを防ぐことができるのです。
以下では、MFTの現場において保護者のみなさまからいただくことの多いご質問やお悩みと、それについての解説となります。
お子さまの歯並びについてご不安がある場合や、
他院様でお口の発育に関するご指摘を受けられ、小児矯正をご検討いただいてる場合など、ぜひ参考にされてみてください。
Q1.自分(親)の歯並びが悪く、幼少期に矯正をしていました。親の歯並びは子どもにも遺伝しますか?
Q2.かかりつけクリニックで、舌が下がっているとの指摘を受けました。なぜ舌が下がっているとよくないのでしょうか?
Q3.姿勢が悪いと歯並びも悪くなるって本当ですか?
Q4.現在3歳の娘がいます。固い食べ物が苦手で、水やお茶で流し込んでいるような気がします。
Q5.なぜ口の周りの筋肉が大切なのですか?
Q6.子どもが口呼吸をしています。どうすれば治りますか?
Q7.お口ぽかんが整った顔立ちにも影響するのですか?
Q8.周りの子と比べて、滑舌が悪いと感じています。どうしてでしょうか?
Q9.以前より子どもの歯並びが悪くなってきたように感じます。歯並びが変わることはあるのでしょうか?
Q1.自分(親)の歯並びが悪く、幼少期に矯正をしていました。親の歯並びは子どもにも遺伝しますか?
A.パパママが歯ならびが悪いと、子どもも必ずしも歯ならびが悪くなる、というわけではありません。
私たちはむしろ、お子さま自身の口の筋肉や舌の使い方の状態が、今後の歯ならびに大きな影響を与える要因と考えています。
確かに、歯の大きさや骨格の形など遺伝的な要素も影響はしますが、たとえ親が八重歯であっても、子どもが八重歯になるか、というのは、個別の事例に依存します。
口腔の健康や発達には個人差があり、遺伝だけでなく、日常の口腔ケアや生活習慣も大きな影響となっているのです。
ですので、ご両親のの特定の歯並びとお子さまの歯並びが必ずしも一致するというわけではありません。
Q2.かかりつけクリニックで、舌が下がっているとの指摘を受けました。なぜ舌が下がっているとよくないのでしょうか?
A.正しい舌の位置を維持することは、口呼吸の予防や口腔機能の正常化に関わるため、歯の健康を保つ上でも重要です。
舌の適切な位置としては、口蓋(口の天井)に舌の先が触れていることが望ましいです。
舌が下に位置する場合、特に下の前歯の裏側に触れる低位舌状態では、口呼吸がしやすくなり、口呼吸の癖が助進行してしまう傾向があります。
また、口周りの筋肉が過度に緊張し、下の歯が内側に傾いてしまうこともあります。
このような状態では、口内の機能が妨げられ、口腔健康に悪影響を及ぼす可能性が高まります。
ですので、舌のトレーニングからはじめていきましょう。
Q3.姿勢が悪いと歯並びも悪くなるって本当ですか?
A.悪い姿勢は口呼吸の原因の1つとなるため、歯列不正の可能性が高いといえます。
現代の子どもたちは、スマートフォンやタブレットの使用頻度が高く、猫背になる傾向があります。
このような猫背の姿勢では、下顎が前に突出し、舌が低い位置にあるため、口呼吸が増加しやすくなるのです。
反対に口呼吸のお子さまへのMFTで姿勢改善が見られるケースもあり、姿勢と口呼吸は相互に関係があることがわかります。
Q4.現在3歳の娘がいます。固い食べ物が苦手で、水やお茶で流し込んでいるような気がします。
A.食べ物を噛むことが得意ではない可能性が考えられます。
実は、食べ物をしっかりと噛むことは、飲み込みや消化にとって重要な役割を果たしています。
噛む力や舌の機能を向上させるためには、食事を「かじり取る」という行為や食べ物を「舌でまとめる」という行為が役立ちます。
お子さまが柔らかいものや雑炊などが好きで、噛まずに流し込む傾向がある場合は、舌の機能のトレーニングによって改善するかもしれません。
Q5.なぜ口の周りの筋肉が大切なのですか?
A.筋肉の調和が歯の正しい並びを維持するからです。
口の周りには唇、頬、舌、それぞれに筋肉が存在します。
しかし、ある筋肉が過度に強くなったり、弱まったりするとバランスが崩れ、歯の位置に影響を及ぼす可能性があります。
また筋肉のバランスは骨の成長にも関わります。
筋肉のアンバランスが歯の位置や骨の発育に影響を及ぼした結果、歯ならびを悪化させてしまうのです。
Q6.子どもが口呼吸をしています。どうすれば治りますか?
A.口呼吸を改善するためには、舌の位置が重要です。
舌が下の前歯の裏側に位置していると、口呼吸がしやすくなります。
しかし、舌がお口の天井についていると、口呼吸は難しくなります。
ですので、口呼吸を改善するためには、まず初めに舌のトレーニングから始めましょう。
トレーニングを通じて、舌をお口の天井に適切に配置できるようにし、口呼吸の習慣を改善していくことができます。
Q7.お口ぽかんが整った顔立ちにも影響するのですか?
A.お口ぽかんはEラインなどお顔の発育に大きく影響します。
お口ポカンのお子さんは、口呼吸や低位舌の問題を抱えていることが多いです。
これにより、口の周りの筋肉が緩んでしまい、表情が緩んだものになることがあります。
ですのでお口の環境を正しく整えてあげることで、お子さまが整ったお顔立ちに発育しやすくなります。
Q8.周りの子と比べて、滑舌が悪いと感じています。どうしてでしょうか?
A.発音や滑舌が悪い原因は、唇や舌の適切な使い方がうまくいかないことによります。
唇の使い方が不適切だと、特に「ま行」の発音に難しさを感じることがあります。
同様に、舌の先の使い方が不十分だと「た行」「さ行」の発音に影響が出ますし、舌の奥の使い方が下手だと「か行」の発音に困難が生じます。
また、舌の筋肉、具体的には舌小帯が短い場合も、発音に問題を抱えることがあります。
お困りの場合は一度専門医にご相談ください。
Q9.以前より子どもの歯並びが悪くなってきたように感じます。歯並びが変わることはあるのでしょうか?
A.歯ならびが変わるのは、主に成長と環境の影響によります。
お子さまの成長過程で、顎の骨が成長し、歯が生え変わることで歯ならびが変化します。
また、口の習慣や舌の位置、唇の筋肉の使い方、口呼吸などの環境的要因も歯ならびに影響を与えます。
指しゃぶりやおしゃぶり、舌癖、口呼吸などの癖がある場合は、歯の位置の悪化に影響を及ぼすことがあります。
そのため、適切な歯のケアやMFTによって改善することがポイントです。
お子さまのお口の環境は、今後の成長とともに大きく変化していきます。
専門医のもとで定期的にお口のチェックとメンテナンスを受けることが、早期発見と早期介入につながります。
早めに対策ができることで、お子さまの将来の負担を減らすことも可能です。
歯並びや生活習慣について気になることがある際は、お気軽にお問い合わせくださいね。
初診では、お子さまの歯科検診と合わせて専門家による無料のカウンセリングも行っております。
具体的なお悩みのほか、「そもそも問題があるかもわからない。」という場合でも大丈夫です。
お気軽にお問い合わせくださいね。
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理事長/院長 増田智基
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