親知らずを抜かない人の割合と抜歯の判断基準
こんにちは。
大阪市北区 東天満 地下鉄南森町駅・JR大阪天満宮駅からすぐにある 増田歯科・矯正歯科です。
親知らずは、私たちの歯の中で最も奥に位置する歯で、成人になると生えてくることが多い歯です。
この親知らずについて、「生えたら必ず抜かなければならないの?」疑問をと感じる方も多いかもしれません。
実際、親知らずの抜歯は一部の人々にとっては必要な処置ですが、すべての人が抜かなければならないわけではありません。
この記事では、親知らずを抜かない人の割合や、抜歯の判断基準、そして抜歯の難易度についてわかりやすく解説し、不安を和らげるお手伝いをします。
親知らずを抜かない人の割合とその背景
親知らずが生えてきたとき、まず考えるのは「抜かないといけないのか?」ということですよね。
実は、親知らずを抜くかどうかの判断は、個々の歯の状態や生え方に大きく関わっています。
現代人の顎は、進化とともに小さくなっているため、スペースが足りずに親知らずが真っすぐに生えてこないことが多いのです。
それでは実際に、親知らずが正常に生える割合をみてみましょう。
上の親知らずは比較的真っすぐに生えてくることが多く、約8割の人が問題なく生えます。
しかし、下の親知らずは顎の奥に埋もれていることが多く、4人に1人は生えないか、斜めに生えてしまいます。
このため、上下で比較すると、下の親知らずを抜かなければならないケースが多くなります。
つまり、上の親知らずで抜歯をしないのは約2割程度、下の親知らずは7〜8割の確率で抜歯が必要になることがわかります。
親知らずが歯茎に埋まっている場合、歯科医院でレントゲンを撮ることで初めてその存在に気づくこともあります。
ですので、親知らずがどのような状態になっているかは、歯科医院で専門的な検査・診断を受けることが大切です。
親知らずを抜くべきかの判断基準
上記のように、親知らずが正常に生えており、問題がなければ抜く必要はありません。
しかし、以下のような状態の場合は、抜歯を検討した方が、お口の将来のためにメリットが大きくなる可能性が高いです。
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親知らずが斜めに生えている
親知らずが斜めに生えていると、隣の歯に当たってしまい、歯並びや咬み合わせに悪影響を及ぼす可能性があります。これが原因で、口内に違和感や痛みを感じることもあります。 -
虫歯のリスクが高い
親知らずが奥に生えているため、歯磨きがしにくくなりがちです。歯磨きが不十分だと虫歯が発生しやすくなるので、定期的にチェックしておくことが大切です。虫歯が進行すると、抜歯が必要になる場合があります。 -
歯茎が腫れている
親知らずの周りの歯茎が腫れることがあります。これを「親知らずの腫れ」と呼ぶこともありますが、腫れがひどくなると痛みを伴い、口内の清潔を保つのが難しくなることがあります。この場合、早めに抜歯することが勧められます。 -
歯茎が完全に覆われていない
親知らずが完全に生えていない状態(埋まっている状態)では、歯茎が傷ついて炎症を引き起こすことがあります。さらに、この状態で放置すると感染症を引き起こす可能性もあるため、抜歯が推奨されることがあります。 -
歯茎や頬を傷つける危険性がある
親知らずが不正に生えていると、歯茎や頬を傷つけることがあり、さらに炎症や腫れを引き起こす可能性もあります。この場合も抜歯が必要になることが多いです。
こういった症状が見られた場合は、タイミングをみて抜歯を決断することが一般的です。
放置すると、親知らずが原因でさらに悪化する可能性があるため、早めに治療を受けておくと安心です。
親知らず抜歯の難易度を決める5つのポイント
親知らずの抜歯は、歯の状態によって難易度が異なります。
ここでは、抜歯の難易度を判定するための5つのポイントについて解説します。
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歯の生え方
親知らずが真っすぐに生えている場合は比較的抜歯が簡単ですが、斜めに生えている場合や横向きに生えている場合は、抜歯が難しくなります。特に横向きに生えている親知らずは、歯茎を切開して取り除く必要があるため、難易度が高くなります。 -
歯根の形状
親知らずの歯根が複数に分かれている場合や、曲がっている場合は、抜歯が難しくなることがあります。歯根が非常に深く埋まっている場合も、取り除くのに時間がかかることがあります。 -
歯と骨の癒着具合
歯が顎の骨と強く癒着している場合、その歯を抜くのが難しくなります。年齢が高くなるほど、骨と歯の癒着が強くなるため、できるだけ早期に抜歯を行った方が難易度が下がります。 -
下顎管との距離
下顎管は、口の中の神経や血管が通る重要な部分です。親知らずがこの下顎管に近い位置にあると、抜歯時に神経や血管を傷つけるリスクがあります。この場合は、口腔外科などで慎重に手術を進める必要があります。 -
親知らずの位置の深さ
親知らずが歯茎の深い位置に埋まっている場合、視界が悪く、器具を使うのが難しくなります。そのため、抜歯の難易度が高くなり、時間がかかることがあります。
まとめ
親知らずの抜歯に関する判断は、個々の歯の状態に大きく左右されます。
正常に生えている場合は抜かなくても良いのですが、斜めに生えている、腫れがある、虫歯のリスクが高いなどの場合はトラブルを防ぐために抜歯が推奨されます。
また、抜歯の難易度は歯の生え方や歯根の形状、顎の骨との癒着具合によって異なりますので、親知らずが気になる方は、早めに歯科医院での相談を受けることをお勧めします。
増田歯科・矯正歯科では、事前にカウンセリングやお話のお時間をしっかりと設けて患者様の不安をしっかりと解消してから、お一人おひとりに最適な治療を提供しています。
気になる親知らずのお悩みも、お気軽にご相談ください。
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【監修】
増田 智基(ますだ ともき)
歯科医師/医療法人健誠会 増田歯科・矯正歯科 理事長・院長
大阪市北区・南森町で歯科医療に従事し、成人矯正・小児矯正・インプラント・審美歯科・予防歯科まで幅広く対応。インビザラインプラチナプロバイダーとしての豊富な症例実績をもち、国際口腔インプラント学会認定医や咬み合わせ認定医として専門性の高い診療を行っています。
所属学会:
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