不定愁訴の原因(3) 南森町増田歯科矯正歯科
前回お話しした続きです
□顎関節に異常が来る
歯並びと噛み合わせの土台となる顎の話からしていきます
顎は頭蓋骨からぶら下がるようにくっつき、その関節にはお椀を伏せたような上の受け皿と、げんこつを握ったような下顎骨の頭があります
下顎が運動する、つまり口を開けたり閉じたり物を噛んだりすると、このお椀の中でげんこつは回転滑走するように動きます
そのとき、このお椀とげんこつは直接ふれ合うのではなく、その間にクッションのような役割をしてくれる関節円板という軟骨があります
関節円板のおかげで顎はスムーズな運動ができるという仕組みになっています。
ところが、噛み合わせが悪いと、当然、顎の関節にはゆがんだ力がかかります
おのずと下顎骨もお椀の中で偏った動きとなり、お椀の中のさまざまな神経を過剰に圧迫し、これらによっても不定愁訴を起こします
慢性化すると極端な場合は下顎骨やお椀が変形したり、関節円板が外れたり穴があいたりもします
そうなると、口を開けたり閉じたりするとコリコリと音が聞こえる、大きな口があけられないといったことが起こり、いわゆる「顎関節症」のなるのです
乳幼児の時はお椀ではなく小皿のような平たい形をしています
げんこつに似た下顎骨の頭の部分もまだできていません
いいお椀の形とげんこつを作っていくにも、スムーズな動きの顎の関節を作るにも、幼児の頃から噛み合わせや歯列のチェックを心掛けたいものです