歯槽膿漏を放置するとガンになる?【歯周病とガンの関係】
こんにちは。
大阪市北区 東天満 地下鉄南森町駅・JR大阪天満宮駅からすぐにある 増田歯科・矯正歯科です。
「歯槽膿漏(歯周病)を放置するとガンになる」という話を耳にしたことはありませんか?
最近の研究で、歯周病とがんとの関連が指摘され、お口ケアが全身の健康にどれほど重要であるかということが明らかになっています。
特に、歯周病を発症する方が多い40代以上になると、日ごろの健康管理が仕事や生活の質を大きく左右するため、予防や早期発見に力を入れることが非常に重要です。
今回は、歯周病とがんの関係を深く掘り下げ、進行した場合のリスクや予防方法について詳しく解説します。
1,歯周病とガンの関係は?
2,歯周病を放置するリスク
3,歯周病予防のためにできること
4,歯茎の健康を守る栄養
~まとめ~
当院でできること
歯槽膿漏が引き起こす可能性のある健康リスクについては、近年注目されています。
歯周病が進行すると、免疫システムが弱まり、全身に悪影響を及ぼすことがあるのです。
特に、お口で進行した炎症が体全体に広がり、ガンのリスクを高める可能性があることがわかっています。
1. 歯周病とガンの関係は?
歯周病が引き起こす全身の影響
歯周病は、歯茎が炎症を起こし、歯を支える骨が徐々に失われていく病気です。
進行すると、お口に存在する細菌が歯周ポケット(※歯と歯茎の間にできる溝)に溜まり、さらにその細菌が血流に乗って体内にひろがることがあります。
この細菌の存在が、体の免疫力が低下し全身の免疫システムに影響を与え、炎症やがん細胞が増殖しやすくなる環境を引き起こしてしまうのです。
歯周病の炎症が全身的な慢性炎症を引き起こし、これががんのリスク因子となる可能性があることが指摘されています。
特に最近の研究では、お口での炎症が体全体に広がることが、胃がんや食道がんなど、消化器系のがんに関連しているということが明らかになっています。
2. 歯周病を放置するリスク
歯周病を放置することによる全身のリスクは、がんだけではありません。
口腔内の炎症が放置されると、他にも以下のような健康への影響があります。
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心疾患や脳卒中:歯周病による炎症が血管に影響を与え、動脈硬化を引き起こすことがあります。この結果、心臓病や脳卒中のリスクが高まります。
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糖尿病:歯周病が糖尿病を悪化させることが知られています。歯周病が進行することで血糖値が管理しにくくなることがあります。
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妊娠に対する影響:妊娠中に歯周病を患っていると、早産や低体重児出産のリスクが高くなることがわかっています。
- 認知症やアルツハイマー病:歯周病による慢性炎症が、脳の血流を悪化させ、認知症やアルツハイマー病のリスクを高めることが研究で示されています。お口の健康は脳の健康にも関わることがわかってきています。
- 呼吸器疾患:歯周病の細菌が口から肺に入り、肺炎などの呼吸器疾患を引き起こすことがあります。特に免疫力が低下している高齢の方では、重篤な感染症を引き起こすリスクがあります。
3, 歯周病予防のためにできること
歯周病は、口腔内の細菌が歯茎に炎症を引き起こし、進行すると歯を支える骨が失われてしまう深刻な病気であるとご説明しました。
進行すると全身の健康にも影響を及ぼし、感染症であるため親しい人にうつしてしまう可能性もあります。
しかし、歯周病は未然に防ぐことができます!
また、仮に発症していても、早期に予防や治療を行うことで良好な経過を保つことも可能です!
そのためには、日々のセルフケアと定期的な歯科受診、この2つをしっかりと行うことが最も重要です。
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毎日の歯磨き:朝晩の歯磨きはもちろん、食後にも歯を磨くことを習慣にしましょう。特に寝ている間はお口の細菌の数が約10倍ほど増殖するといわれています。就寝前の歯磨きは特に丁寧におこなってくださいね。
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デンタルフロスや歯間ブラシの使用:歯ブラシのみのお掃除では毛先が届かない箇所があるので、汚れが6割程度しか落とせないことがわかっています。特に歯周病菌が好む歯と歯茎の間は歯ブラシケアが難しい場所です。原因となる汚れをしっかり取り除くために、デンタルフロスや歯間ブラシを使いましょう。
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定期的な歯科検診:正しいセルフケアのチェックに加え、プロのクリーニングを受けていただくとさらに予防効果が高まります。3~4ヶ月に1度は歯科医院でクリーニングとチェックを受けましょう。(※個人のリスクによって、最適な受診の頻度は異なります。当院の場合、リスクが高い方は2カ月おきのメンテナンスケアを推進しています。)
4,歯茎の健康を守る栄養
(管理栄養士監修)
身体は食べたものでできています。
お口の中もそうで、歯茎の健康は日々の食事で摂取する栄養に左右されます。
歯周病の予防には、細胞を作るたんぱく質の摂取に加えて、以下のようなビタミン・ミネラルを不足させないことも重要です。
1. ビタミンC:歯茎を強化する必須栄養素
ビタミンCはコラーゲンの合成に関与し、歯茎を強化します。抗酸化作用があり、歯茎の炎症を抑える効果もあります。
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不足すると:歯茎の腫れや出血が起こり、歯周病リスクが高まります。
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食品例:みかん、キウイフルーツ、ピーマン、ブロッコリー、イチゴ
2. ビタミンB群:免疫力をサポート
ビタミンB6、B12、葉酸などのビタミンB群は免疫システムをサポートし、歯茎の炎症を軽減します。
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不足すると:歯茎の炎症や免疫力低下が進み、歯周病が進行しやすくなります。
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食品例:鶏肉、豚肉、卵、玄米、緑黄色野菜
3. ビタミンD:骨の健康に必須
ビタミンDはカルシウムの吸収を助け、歯を支える骨の健康を保ちます。免疫機能にも重要な役割を果たします。
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不足すると:歯周病が進行し、骨が弱くなります。
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食品例:鮭、卵黄、牛乳、きのこ類(特に日光に当たった干しシイタケなど)
4. カルシウム:歯の土台を強化
カルシウムは歯や骨を強化し、歯周病を予防します。
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不足すると:歯の再石灰化がうまくいかず、歯周病が悪化することがあります。
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食品例:牛乳、チーズ、ヨーグルト、小松菜、大豆製品
5. マグネシウム:歯周病予防に役立つミネラル
マグネシウムは骨の健康を支え、歯茎の炎症を抑える効果があります。
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不足すると:骨の健康に影響を及ぼし、歯周病が進行しやすくなります。
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食品例:ナッツ類、ほうれん草、サバ、バナナ、豆類
~まとめ~
当院では、患者様お一人おひとりの歯の健康を守るために、最新の治療法と予防法を提供しています。
歯周病から始まる全身の予防と健康管理に関しては、医師・歯科衛生士・管理栄養士が連携ししっかりとサポートしています。
1. できる限り自分の歯を残す治療
増田歯科・矯正歯科では、患者様ができるだけ自分の歯を残せるよう、保存治療に力を入れています。早期発見で歯周病の初期段階で治療を行うことで、歯を抜かずに健康な状態を保つことができます。早期発見と適切な治療で、歯を守りながら全身の健康もサポートします。
2. 予防歯科の徹底
歯周病の予防は、定期的な歯科検診とプロフェッショナルによるクリーニングがカギです。増田歯科・矯正歯科では、患者様の歯の健康を守るために、予防歯科を徹底しています。
3. お口から始まる全身の健康習慣
歯周病の予防は、単に歯を守るだけでなく、全身の健康にもつながります。増田歯科・矯正歯科では、口腔ケアに関する情報に加え管理栄養士による生活習慣に関するアドバイスもおこなっており、健康的なライフスタイルをサポートしています。お口の健康が全身の健康を支えるという考えのもと、チーム医療で包括的な治療と予防を提供しています。
歯の健康を守るために、早期のチェックと予防が大切です。
お口の健康が全身の健康につながることを理解し、日々のケアを徹底しましょう。
当院では、歯周病の進行状況に応じた最適な治療をご提供し、患者さまの大切な歯を守るサポートを行っています。
「歯がグラつく」「歯茎が腫れている」「口臭が気になる」など、少しでも気になることがある方は、お気軽にご相談くださいね!
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